あなたへの手紙・日向真理愛

未完成の人生を生きる私が「あなたに会えてよかった。」そう手紙を書きます。

あなたへの手紙・愛別離苦

時薬

仏教で言う『愛別離苦』は  大切な愛する人

生別死別によって失った苦しみのこと。

 

生きていれば誰にでも必ずいつか起こる

当たり前のこと。

 

その当たり前の事に気づくのに2年

自分の事として納得するのに3年かかった。

 

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別れ

他者の存在が身近に在るのが当たり前の暮らしに

突然前触れもなく、予期しない別れが襲う。

それは  病であったり

事故であったり

各々の道を歩むスタートだったり。

 

私の大切な愛する人は病が見つかって

7ヶ月の闘病の末  天国へ旅立った。

それから3年と3ヶ月。

 

未だ気分に波はある  けれど

それでも3年の時間は私と私の周りを

容赦無く変えていき

そして、私は般若心経を覚えた。

 

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仏様

大切な愛する人を失った日から

それまでに味わったことの無い

愛別離苦を知った。

(今だからそう思う。)

それは遺された側の気持ち。

逝った人は仏様になる為の修行が始まるそうだ。

 

我が家には初めての仏様だから

お墓を作り  仏壇を迎えた。

仏教を知りたいと  本を読み

死について考える。

生かされていることを考える。

私は生きている側から学んでいく。

そうして『愛別離苦』を経験する。

 

手を合わせる時の気持ちは

過去と今  同じではない。

けれど、だからと言って熱心な仏教徒でもない。 

 

亡くなった人への感謝の気持ちや

大切に思う気持ちを表す形。

一般的な仏教の行事を行う行為が

生きている側から亡くなった人にできること 

そんな風に感じている。

 

祈り 

毎日お水やお茶を変え

花を手向け  線香を焚いて手を合わせる。

やれること一つ一つが

遺された者[私]の慰めだった。

 

そうして時間が経った。

 

離れたくない人と別れなければならない

その苦しみは海の波のように繰り返しやって来て

遺されたものは磨かれていく。

そして、祈り方を学んでいく。

 

同じように

もし、誰かを失った人にこの手紙が届いたら

その苦しみを抱くのが

あなただけではないことを知って欲しい。

 

はるか昔むかしから人が苦しいと感じる気持ちは

失った…別れた人への愛情の大きさと同じ。

無くさなくても良い。

 

あなたの抱く苦しい気持ちは

愛情の裏返し。

言わないけれど隣の人の心の中に

あるかもしれない。

まだ知らないけれど、一人じゃない。

 

あなたが抱く苦しさに負けないで

幸せを感じられますように。

 

mary