卒寿
九十才になる父の誕生日を祝う会。
お陰さまで、この年をして
両親が生きていてくれます。
九十才という新たな境地を迎え
『「お酒が好きだった…。」だけではなくて
ひとから「良い人だった」と言われるよう
になりたいから、まだなかなか死ねないのです』
そう挨拶をする父は、今まで幾度も大病を患い
命を繋いで来たので 体が小さくなりました。
声も細くなって 耳も遠くなりました。
九十年という長い年月使ってきた肉体の衰えは
流石に否めませんが
生きるエネルギーは驚く程大きくて
人生の先輩として背中を見せてくれることが
今さらながら有り難く思います。
そして長く生きていれば
見られる世界があるのです。
子供の子供の子供。
ひ孫の顔を見られるのです。
ただただ命が繋がっていくことを
すごいことなのだと思います。
こうして当たり前のようだけど
そうではない特別な日に
共にいられることに幸せを感じます。
こんな日は・・・。
いろいろなことが思い浮かぶけど
それはそのまま感じて 次の私にバトンタッチ。
誰かのお祝いの日。
その人とその人の大切なものが
愛に包まれますように。
あなたのことを思います。
幸せでありますように。
mary
