人を好きになること
遠くにいる人を好きでいる…。
そんな練習（修行）をして
数年の時間が経過した
・・・そんな私には
特定の人を好きになる 喜び
痛みや苦しみは
遠い世界の話しになった
大切な人が 自分の人生を去ってから
年を重ねた男女が並んで腕を組み
手を繋いで歩く姿
買い物をする姿
果ては並んで座る姿にさえ
胸をえぐられるような
痛みを感じて…。
それはきっと
当たり前に描いていた未来の形で
今の私には 望んでも訪れない
欲しかった未来だったから
パートナーを亡くすという現実は
未来の当たり前の出来事全てを
あっさりと奪っていった
無いものを望んでは
出口の無い暗闇の中にうずくまる
そんな日々から そっと離れる術を
人は学んで行くのだろう
亡くしたものと まだ在るもの
知って慣れるまでには
かなりの時間が必要だったけど
時の経過の中で 私自身も変わり
必然的に 否応なく
周りの環境も変わって行って
パートナーのいる既婚者から
シングルになるということを
一つずつ受け入れていく
そんな中 時と共に
自分の心や体は少しずつ回復し
一人で旅に出るようになって
幸せそうなご夫婦や
カップル（とは言わない？笑）が
互いの写真を撮り合うような場面に出くわし
『撮りましょうか？』と 声を掛け
幸せそうな二人に向かって
シャッターを切る…。
幸せな二人の写真は何枚でも
撮った方が良い…。
何も（二人の未来が）
無くなってしまった私だけれど
誰かの役に立てることはできるのだと
思わせて頂く瞬間の一つ
今は過去に描いていた
愛する人と二人で歩く
未来を描くことはなくなって
全く違うビジョンを見るようになった
今其所に在る 愛の形は
どんなに距離があっても
愛する人へ愛を送り続けること
そして今 愛は
特定の誰かに向けられるものでは
なくなっているのかもしれない
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人を好きになるのに 理由はいらない
ある日突然 雷に打たれるようなこと
それは希有なこと
打たれたら致し方なく 熱を上げて
燃え上がるしかないのかもしれない
誰かを好きで居ることの
甘美さは 人生の豊かさだから
抗わず 心を開き恋をして
遠くからでも愛を送れたら
それだけで幸せを感じられる
人は一人で この世に生まれ来て
一人でこの世を去って行く
だからこそ 生きている時の中で
人を好きにならずにはいられない
大切に思わずには
居られないものなのかもしれない
愛に蓋をする必要はない
愛する気持ちは
他に代用できるものが見つからないほど
素敵な宝物なのだから…。
人生の中で 幸せ
そう呼べる瞬間は 少ないかもしれない
けれど 自分の内側が 愛に満たされると
幸せはあちこちに 心の底から
まるで泉のように湧き出してくる
遠くでも 近くに居ても
大切に思えたら それは愛
一人一人の愛の形は違うけれど…。
温かくなった 陽の光の中で
あなたが幸せなことをお祈りします
mary
