大きな音を立てて 雨が降り
風が波のように吹いていきます
まるで交響曲のよう…。
だんだん大きく
だんだん小さく
だんだん早く
だんだん遅く
・・・なったりして
嵐のようなこんな日は
雲の上 もっとずっと高い空に
太陽が輝いていることを想像します
それから 雨も風も平等に
誰の上にも 恵まれるのだと思います
〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇
一つとして同じでない 音が
波のように流れてきます
水溜まりが雫を迎えて
波紋が次々に 形を変えます
そこには 人の想いなどありません
ただ絶え間なく 雨は天から落ちて来て
風は通りすぎていくのです
地上の木々の葉は
一瞬で 緑を濃くして
大きく鮮やかに茂っていきます
見ているだけで 身体が浮き立って
同じ生き物として
命の力が
湧いてくるような気がします
・・・近くへ行きたくても
今日のような嵐の日には
そっと遠くから憧れて
燃えるような衝動を
心の奥で育てます
必ず 晴れた朝は訪れて
いつか 懐かしいあの場所へ
飛んで行ける日が来ます
だから 嵐のような
今日の日を
自分の鼻で匂いを嗅ぎ
自分の目で見つめ
自分の口で味わい
自分の耳で聞き分けて
自分の肌で触れながら
過ごします
・・・それは
あなた（わたし）だけの宝物
誰かの持っているものは
一つも同じではないのです
唯一の存在として
この世界に触れたなら
この嵐のような一日は
交響曲を奏でながら
沢山の理や 希望の光を
見せてくれるのかもしれません
嵐の日には
何もしなくて いいのです
お気に入りのお茶を飲んで
静かな祈りのように聞こえる
自然の音を聞いてみます
あなただけ わたしだけの
大切な今なのですから…。
この雨が去っていくと
また 違った生き物たちが
活動を始めていきます
終わりのように感じても
新しい始まりのときを迎えます
同じ大地の片隅から
あなたの幸せをお祈りします
mary
