雨の音を聞くと思い出す
真っ暗な闇の中で 光が指して
救われたと感じた日のこと
あの日のように
今日も朝から降りだした雨
本降りになって
大きな音を立て始めたから
心が震えてくるのです
恐れるより 畏れを
当たり前なのに 有り難く
生きていることを
生かされていたのだと
身に染みて感じた日でした
平等に 雨が恵みとなって
大地に注がれるのを
目に見て
耳に聞いて
全ては この雨のように
誰かを特別に選ぶのでなく
皆 同じ
ただ この人生に出逢う全て
平等に恵まれている
そう 理由なく腑に落ちて
心がふるえてきたのです
***
全てに閉じて 色を失い
痛みや 欲も
食べること 眠ることすら
暮らしの中で忘れていた日
ただ 雨が降り続ける庭から
目が離せなくなって
閉じた心がほどけるように
現実の世界へ 歩み寄っていったのです
頑なに 何もかもから距離をおき
崩れない自分でいるのが精一杯
・・・と 思ったけれど
あの日から
食べること 寝ることも
恐がらずにいられます
何をしても しなくても
崩れ落ちてはいかないのだと
実験中です
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絶望した その先を生きるには
傷つき過ぎた 心と身体を繋ぐため
感覚を放棄して
自分自身を守るのかもしれません
感情は見て見ぬふりをして
置き去りにしていくのです
美しいこと 良いことさえも
自分の世界を壊してしまう
そんな時には どんな力も及ばない
時薬しかありません
***
自分から失ったもの ばかり
その時 その時には精一杯だったから
あの日のように
今日の日から
始めます
あの日と同じ…。
この雨のように
全ては皆 平等に恵まれる
雨の音を聞きながら
溢れる想い
雨の音を聞きながら
調えることを知りました
あなたの心を開くのは
どんな鍵なのでしょう
雨の音を聞きながら
あなたの幸せをお祈りします
mary