心はとても敏感で
幾つになっても
壊れやすいものだから
おむすびを結ぶみたいに
丁寧に拵えなければなりません
出来上がりの最後まで気を抜かず
おむすびならば 海苔をまき
それともゴマをふって お皿に盛るまで
丁寧に扱うことが 肝心かもしれません
心も同じ 大切に扱って
そうして向けた 全てのことは
力となって蓄えられて
簡単に壊れずに居られたら 素敵です
そうしたら敏感であることを 恐れずに
ひとりの暗い夜も
大勢の中の所在のなさも
みんな 大好きで居られます
心を拵えるのに
道具は必要ありません
何かを求めなくても大丈夫
おむすびみたいに 塩もご飯も
味の決め手の具材や
海苔を 探さなくても
ただ 目を向けて
耳を澄まして
感じるだけで
壊れずに 過ごせるようになるのです
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心の中に
浮島みたいに
突然 痛みや怒り苦しみが表れて
『おやおや…。』
原因は だいたい予測できること
大きさは たぶん思うより大きくて
内容は 自分で触れられるギリギリのところ
etc.・・・だとしても
取り敢えず 自分の心の中のことだから
注意深く観察します
油断は禁物
だって 生き物だから…。
目を離した隙に 隠れたり
慣れすぎて 無かったように感じてしまう
かもしれません
敏感な心のままに
チクッとした時がチャンスです
痛みと共にやって来たことに向かいます
見るだけ 感じるだけで好いのです
遇ったこと そのままを
在ったのだと感じます
深く掘り下げたり 原因も要りません
時を置かずに そうやって洗ってしまうと
大きな島や 塊の岩には
ならずに居られるのですけれど
その景色が好きならば
浮島が在っても 大きな岩も
いつか素敵な景色の一部に
なるのかもしれないから…。
自分を決めず
自由な儘に居られたら
心は 簡単には壊れずに
居られるのかもしれません
おむすびを結ぶ時
出来上がりを想像して
楽しくなります
おむすびを食べてくれる人の顔が
浮かんだら もっと嬉しくなるのです
そして 自分がおむすびを頂いたなら
『じ~~ん。』として
頬っぺたが落ちるかもしれません
毎日毎日 心を拵えて
一時一時 感じます
そして 楽しくなったら…。
素敵だと思います
おむすびのように
食べて貰うことはできないけれど
心を通わせて 拵え合うことは
できるかもしれません
できればシンプルに
塩むすび とか 梅干し とか
時には 明太子や鮭でもいい
そうやって
拵えるのを楽しめますように…。
一日の一瞬の 小さなことに
『ウフフッ。』と笑ってしまって
拵え直していくのです
東から雲が切れて 薄日が射します
その空を 群れを作って飛んでいく
赤トンボの姿に『ウフフッ』と笑います
・・・それだけで
今日と言う一日が 楽しいのです
少しずつ暖まる大地の片隅で
あなたの幸せをお祈りします
mary