一日の中で 祈る時間が多くなると
他のことへ向かう時間は
自ずと減っていきます
そして 何かに集中して過ごしたら
もっと時間の経つのを忘れ
あっという間に
一日が過ぎてしまいます
一年が過ぎ行くのを
早く感じるようになったのは
年を重ねたせいばかりでは
無いようです
＊＊＊
苦しみや 恨み
悲しみや 叶わぬものへの執着が
もし 心の中に住んでいたら
やるせない夜もあるのです
泣きたい日も あるのです
そんな日は
何かに集中して 夢中になって
没頭するのがよいのです
そうしていても 心の中で
不安とか恐れとかにも
出会してしまったら
『そうなのだ。』と思って
苦しみや悲しみや恨みことetc.
混ざり合ったものたちが
知って欲しいと出てくるのなら
ちゃんと心の中に居ることを
知っているだけでいいのです
不安には
『安心できる方へいこう』と
灯りを見つけて歩き出し
恐れには
『恐がっても恐がらなくも
一緒なら 備えをしよう』と
動き出してみて
そうしたらもっと別 他のことと
過ごせるような気がします
例えばそれは
風にふるえる木の葉の音や
誰かの歌う歌だったり
物語の登場人物に自分を重ねて
一つの恋や 冒険を味わったり
夕陽の茜雲に見とれたり
仕事のプランを
思い描いてみたりして…。
不安や恐れに向かう時間は
少ない方がいいのです
誰もが 限られている時を
一人で歩いていくのなら
明るい一日の中にいて
誰かを愛し 思いやり
自分の出来ることをして
それだけで…。
そうしていると 一日が
あっという間に過ぎていきます
時々 時の上を滑るようにして
疲れた時には
右の手で 左の手首に触れてみて
トクントクンと脈打って
動いているのを感じるでしょう
暖かい熱を感じるでしょう
生きている
素敵な時間をいっぱい過ごして
美しいものを見て 聞いて
好ましいものに触れながら
与えられている奇跡の時間を
大切に 大切にして…。
そうして愛する人を想ったら
祈ってみたくなるのです
恵まれた幸せに
感謝して
愛する人の幸せを
祈ってみたくなるのです
足早に秋の日は過ぎ
後 数日で十月が終わります
秋の日に この世界の片隅で
あなたの幸せをお祈りします
mary
