春には九十三才を迎える父が
喜寿を過ぎた母の体の不調を気遣う姿
何とも微笑ましい限りです
昭和一桁生まれの男性特有の
不器用さと寡黙さは
年を重ねても変わりません
体のあちこちは草臥れて
思うように 動かなくても
遠巻きに 自分がしてやれること
できることを探していると分かります
仲良きことは 美しき哉
人が人を思う姿は
美しいです
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年を重ねると どうしても
心の本来の姿が顕になっていきます
そんな姿を見せて貰えるのは幸いです
年齢を重ねてどんな姿になるのかを
同じではないけれど
想像したり 理想を描けるのは
身近に年長者がいるお陰です
自分も通る道なのだと
ささやかな 覚悟が
できるような気がします
できることなら
年を重ねても 柔らかな笑顔と
爽やかな心でいたいと思います
父母の姿を見ていると
現実は具体的な不自由さが山盛りで
頑なさや拘りや 葛藤etc.を
もて余してしまいそう
自然に思うまま居て
心美しく居られるように
そんな ささやかな願いの中で
健やかで在ることの幸いに
感謝したくなるのです
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未だ見ぬ世界
九十年という時を生きる術は
時に 自分本意でよいのかもしれません
動く速さも 判断する明瞭さも
以前と同じではなくなって
周りの世界とは 違っていきます
それでも 二人
思いやりながら 喧嘩して
補い合って生きている
そんな姿を見せて貰って
一日の大切さ
この瞬間の尊さを
教えられているような気がします
お陰様で…それは
誰かや何か
特定のものでは納まりきらない
大きな全てに 感謝して零れる言葉
何もかも 思い通りに
揃うことは無いけれど
お陰様で…。
今日一日を
無事に過ごして終われます
体は飛んで行けないけれど
離れて居ても 心は共に…。
二月の暖かい日に
あなたの幸せをお祈りします
mary
