あなたへの手紙・日向真理愛

未完成の人生を生きる私が「あなたに会えてよかった。」そう手紙を書きます。

あなたへの手紙*いつの間にか


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身の丈から見える景色

10才の時、担任を受け持ってくれた先生が

その後再開して  悩み多き年頃になった私に

話してくれました。

「あの垣根から  今のあなたの背丈では外の景色は

    見えないでしょう。

    だけど、あなたの背が伸びて大人になったら 

    自然に外が見えるようになるのだよ。

    だから焦って  背伸びする必要は無いのだ。

    それは例え  だけど、今解らないことも

    時間が経って大人になったら

    自然にみえてくる。そんなことも有るんだ。」

今はもう、天国に行ってしまった恩師の言葉です。

 

誰もが通る  思春期の自立の時期には

現実と理想の間で  大きな苦しみを得て

自分を確立していかなければなりません。

 

それは誰一人同じではありません。

 

そして、誰もが必ずその時を迎えます。

 

誰かの真似をして乗り越えられるのか…。

答えは…否。

と、思っています。

自分自身と向き合っていくしか

方法は無いと感じます。

誰かの助言も本の中の言葉も、もしかしたら薬物も

助けにはなるかもしれないですが

抱えた苦しみが消える訳ではありません。

 

だから自分が何故苦しいのか   苦しみを抱えたまま

どうして生きていったらいいのかを

自分なりに考え続けていかなくてはなりません。

 

それはたぶん、思春期を経た後も  ずっと

その後の人生の中で度々訪れる

自分に向き合うチャンスなのです。

 

思春期の時に強烈に自分に向き合うことを

経験した人は  幸いです。その後の人生で

思わぬアクシデントに有った時

自然に答えを見つけ出していく術があるからです。

 

思春期の頃に  それができずに大人になった人も

気付いた時に自分に向き合うことを始めたら

まだ、間に合うと思います。

 

生きているから…。

 

楽しく人生を生きるには、自分を知る必要が

あるのです。

喜んで人生を生きるには、自分の心地好いことを

知る必要があるのです。

 

そうやって積み重ねた時間は 

見えなかった世界を

見えるようにしてくれる。

 

そんなことを考えながら

お彼岸の日に恩師を近くに感じます。

 

逝ってしまって尚

まだ私を導いてくださいます。

お陰さまで  背が伸びて

あの頃よりは自分の心の垣根の外側を

少しは見られていると伝えます。

 

 

あなたにも

あなたが今まで出逢った御守りのような人達が

今も気付くのを待っているような気がします。

 

その御守り人と共に 

あなたの幸せをお祈りします。

mary