あなたへの手紙・日向真理愛

未完成の人生を生きる私が「あなたに会えてよかった。」そう手紙を書きます。

あなたへの手紙・雫


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降り続いた雨が止んで  晴れ渡る空

草木に残る雨の雫が  光に輝いて

今にも飛んでいきそうです。

 

風は湿気をはらんで 

まとわりつくように

ゆっくりと身体を通りすぎていくのです。

 

光が  雫も風もみんな包んで暖めていく…

そんな朝。

 

見つからない何かを探して

何を探しているかも解らずに

辺りをキョロキョロしています。

 

不確かな  けれど確かに探している

巡り逢う筈の何かが有ると

心が求めているのです。

 

本を読み  歌を唄います。

人に会い  謂れを調べ

きっかけを貰った場所に訪ねていきます。

一つずつ紐解いていく

ただそれだけを繰り返します。

後のことは為るように収まって

不思議なことの繰り返し。

 

ただ密やかに慎しく

目の前に在ることに向かいます。

 

或る時は土に触れ  或る時は水に触れ

また或る時には風に触れ

自らの内に  希望の明かりを

灯し続けることだけに集中します。

 

足りないと思う

虚しさや寂しさを感じるなら

その時にこそ求める情熱が湧いてきます。

 

それは寄せては返す波のよう

時々始まって終わっていきます。

 

 

明るい光が何処かに在ると

生まれ出ずる何かを探して

今日も一日過ごします。

いつか出逢う何かを探して

明日を迎えに夢の中へと沈んで行きます。

 

逢えると願い

逢えることを望みます。

 

この波が導いてくれる何かの許に

感じるままに向かいます。

 

幸せは心の内に 

見つかるのを待っているのかもしれません。

 

いつか雫が消えて無くなってしまう前に

その光を抱く煌めきを  そっと瞳に焼き付けて

心の内に雫の全てを写します。

 

そうして私が雫であって

雫が私になって  何処にでも在るように

いつでも煌めきがこぼれるように

残りの時間過ごしてみます。それは…。

案外嬉しい楽しい時間なのかもしれません。

 

雨降る季節。

雫は誰にもみんな平等に  落ちて来ます。

止まない日は無いことや

思い通りでは無い恵みもあると

教えてくれます。

 

何かが見つかりますように。

あなたが幸せの煌めきを内に抱いて

満たされることをお祈りします。

 

mary