あなたへの手紙・日向真理愛

未完成の人生を生きる私が「あなたに会えてよかった。」そう手紙を書きます。

あなたへの手紙✨何気ない日常

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長~い期間をかけて  引っ越す

引っ越しの手伝いをしていて

 

家主の要らなくなった本が  気になって

何冊か我が家に持ち帰り  積み重ねて

 

暫く日向ぼっこさせて  虫干しをして

 

今朝  なんとなく…手に取って

 

・・・『君は月夜に光輝く』佐野徹夜

物語を  あっという間に読んでいました

 

若者の創るもの  選ぶものの感覚に

一日中  揺さぶられ続けて

 

前の持ち主は

『どんな気持ちで読んだのだろう』と

読みながら  頭の片隅で想像したりして

 

感情の高波は  私の涙腺の堤防を

軽く乗り越えてしまうから

電車内で読むのは  厳禁な感じです

 

『君の膵臓を食べたい』を  読んだときにも

ある種の衝撃を受けたけれど

 

物語の中の高校生たちは  凄すぎて

・・・脱帽です

 

この本も  他の本たちも

書店で  平積みになっていたとしても

手に取ってはいないだろう  本たちが

人を渡って  今届けられる不思議には

頭の奥が痺れてしまいます

 

・・・・・・・・・*・・・・・・・・・

 

眩しくて  思わず目を瞑ってしまうような

劇的なことは無いけれど

 

何気ない日常は  本当に切なくて   

愛しくて  堪らなくなります

 

その日常の中に溢れる

年を経て来た  彼是を眺めながら

本の物語が重なってしまいます

 

命がずっと続くことさえ  残酷に想う日も

それでも生きるしかないことを悟った日も

その瞬間があったから  今あることを

また  思い出します

 

どれ程の人が  生と死の意味を考え続けて

生きにくいと感じながら 

この時を  懸命に生きているのでしょう

 

劇的なことも  華やかさも無い

この何気ない日常の中で…。

 

道端で光る小石を拾うように 

ヒントやピースを集めて 

ただひたすらに  

生きるしかないのかもしれません

 

人が出逢う時  必ず

もれなく別れはついてくるのです

 

去っていく者の  去り方も

遺される者の  遺され方も

同じは一つも無いから

 

お手本は  無いのです

 

そして  それは

平坦な日常の中に 訪れて

多くのものを残していきます

 

                        ******

 

この作品だけではない  様々な物語の

主人公はあなた(わたし)かもしれないし

あなた(わたし)は全く  物語に登場する

気がしないかもしれないけれど…。

 

今在る  何気ない日常の中で

何時でも  あなた(わたし)は主人公で

今この時も  あなた(わたし)の物語を

懸命に生きようとしているのだと思います

 

明日にならなければ  分からないことが

きっと  有るような気がします

 

今日は知らされないことが  明日の中に

約束されているのかもしれないから

 

涙で枕を濡らしても  今日を超えて

明日の日を迎えられますように…。

 

秋の夜長を過ごして

冬の寒さを耐えて

春の陽だまりに在りますように…。

 

この世界の片隅で

あなたの幸せをお祈りします

mary