あなたへの手紙・日向真理愛

未完成の人生を生きる私が「あなたに会えてよかった。」そう手紙を書きます。

あなたへの手紙✨野の草と同じ


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知らぬ間に…。

 

野の土の上を歩くのは

安心して心地よくいられます

 

けれど   我が家の小さな庭には

草をそのまま生やしています

 

だんだん草が広がって

土の部分が減っていきます

 

そんな時

土の多いところを選んで

そっと足を大地に降ろすのですが…。

 

そのうち草の上しかなくなって

ありがとうございます。

そう  呟いて

小さな世界にお邪魔します

 

ふかふかして  キラキラして

なんだか気持ちよくて  勿体ないようです

 

草の上を歩くのは  とても心地よいのです

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そうやって  大きなものとして

小さなものの上を歩くのは

当たり前かもしれないけれど…。

 

知りながら歩くのと  

知らずに歩くのは

違うような気がします

 

何かの上を歩かせて貰っていること

忘れずにいたいのです

 

だって  私が小さなものならば

踏みつけられたら  痛いでしょう

 

・・・その事に気付いて 

胸打たれたのは

不思議だけれど

 

草の無い  赤い

ゴロゴロとザラザラの混じった

富士山頂上からの下山の時でした

 

生き物の存在など感じないのに

大地の気配が湧き上がって来るようで

足を着くのを  有り難く感じたのです

*大変で  もう嫌。と 何度も思ったけど…。

 

********************

 

見えたり触れるものだけでは

無いのかもしれません。

 

もしかしたら  知らぬ間に

今迄

誰かの

心も

 

踏みつけて来たことが

そう感じさせたことが

有ったかもしれません

 

ごめんなさい。

それから

ありがとうございます。

 

私は踏まれたら

嫌なのに

 

自分が立ち上がり  着地することに 

夢中になって精一杯で

 

誰かの心に踏み込んで

大切な何かを  いつか

踏んでしまっていたかもしれない…。

 

ごめんなさい。

そんな私だけれど

出逢ってくださって

ありがとうございます。

 

草や虫は見えるけど

心の中に踏み込んだ時

きっと  知らぬ間にいたことがありました

 

 

慎重に

私の世界を大切にするのと同じだけ

目の前にいる 

誰かの世界を大切に感じます

 

ずいぶん長い間

この私として生きてきて

知らぬ間にすること

その  大きさを知りました

 

 

大地の上に生きるのは

私だけではありません

 

木も草も  花も実も

虫や  見えないほど小さな生き物たちも

この星を支えくれています

 

知らぬ間に 

ただ踏みつけていくものに

ならないで

いられたら  幸せです

 

私は  自分を大切にされていない時

ハッキリと感じます

 

それは  とても居心地が悪くて

力を削がれていくのです

 

 

きっと  全ての生き物は

大切に扱われたら

感じるのだと思います

 

 

 

静かな空気の流れの中で

冷たい雨が大地を潤していきます

 

天から注がれた雨を受け取るのに

生き物の大きさは関係ありません

 

みな  同じ

 

恵みの中にいることは

この世界の誰れもがみんな同じです

 

草の上  もう暫く歩かせてください

 

そして凍てつく大地になったなら

今度は  霜柱を踏みながら

土に還る草たちに感謝して歩きます

 

豊かな大地は  大切にされると

きっと分かると思います

 

私も同じ

 

誰かも同じ

 

大切に扱うこと

大切に扱われること

 

知っていること

知らぬ間にすること

 

自分の世界を見つめて

大切に丁寧に暮らしていきます

 

そして  そっと土の上に立ち

あなたの幸せをお祈りします

mary