失った世界の先…。
持っていた何かを無くさなければ
辿り着くことができないところが
有るのかもしれない…。と
思うようになりました
《失う》
生まれてから 恵まれることばかりに
注視してきたような気がします
けれど
その恵まれたものの 全てを
失い続けながら
生きているのかもしれない…。
そんなことを思うのです
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小さな手を握りしめ
何も持たずに この世界に生まれた
その瞬間から
一つずつ 恵まれて
肉体に宿る 命を得て
呼吸を始め
産声を上げて
名を 授かり
自分という存在を認識して
一つずつ 肉体の自由を得て
言葉や
知識…etc.を手にして
自分の外側との繋がりも…。
沢山の物質にも 囲まれてきました
いつか
その全てを 手放して
時と共に
最期には 最初に得た
肉体という命をも
手放していくのでしょう
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ずっと同じことが続くような
幻想？を抱いて
それは まるで癖のよう
日常では 恵まれたものを
失うと 想像することは少ないのです
反対に 足りないものを見つけては
より恵まれることに
エネルギーを向けたくなります
完璧になりたくて…？
豊かさに憧れて…？
求め続けるのかもしれません
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失うことは
苦痛を与えるだけなのだと
思い込んでしまって
持っているものを
なかなか 手放すことができないけれど
失ってしまうのは
心に痛みを与えていくだけでは
ないような気がしてきます
時の流れの中で 失う変化は
日々絶え間なく訪れて
環境も
物質の有無も
人との関係も永遠には続かない
必ず いつか
失っていくのだけれど
この掌に 確かに有ったと思うものは
本当は 確かではなかったり
失った筈のもの なのに
確かに 自分と共に在り続けたりします
失ったものは
確かに自分の内に存在し
息づいていていたものたちでした
それさえ知っていたら
そして 失い続けながら
生きていることを忘れなければ
次に広がる世界へ
歩き出すのも 恐がらないで
いられるのかもしれません
梅雨の日大地の片隅で
あなたの幸せをお祈りします
mary
