雨音
珍しく大きな音をたてて雨の降る中
古の時を思います。
外出先で こんなに雨の降ることはありません。
ずぶ濡れになりながら 思い出します。
この地方では年間二百日以上雨が降るそうで
『弁当忘れても傘忘れるな…。』
そんな言葉があるのだそうです。
白山の三馬場を訪ねることに…。
白山には清らかな水が豊かに湧き出し
大きな木が何本も残っていました。
苔むす石段は雨で滑って
決して歩きやすくはないけれど
そのままを 大切に守り伝えている
人々に支えられた場所でした。
九頭竜川が流れ
あちこちには滝が流れ落ち
神社の社や お寺の建物に龍が刻まれる場所。
活き活きとした龍に何体会ったことでしょう。
それでも 明治期の神仏分離によって
仏像や数々の貴重な宝物を失ったそうです。
難を逃れ残されている仏像は
ため息が出るほど清らかで美しいものでした。
滞在の時間が足りなくて
未だ見られていない
触れられなかったものを思います。
建物も造られたものも
時を経て朽ちていきます。
山も川も水も変わっていきます。
変わらずにはいられないものを
次の世に繋げられたら素敵✨✨です。
今までがそうであったように
これからも 美しい景色が
人々の瞳に映ることを願います。
次々に結ばれていく点と点。
まるで推理小説の主人公になったみたいに
ヒントを見つけたら動き出してしまう
心と身体に戸惑いながら
驚きの日々を送っています。
あなたの惹かれる全てのものに
会えますように。
その悦びは 次の惹かれるものへ導きます。
そうして あなたが幸せでありますように。
この同じ空の下からお祈りします。
mary
