訳も分からず 鼻の奥がツンとして
泣き出したくなるような時
思わず我にかえって 驚いてしまいます
ちょうどこの空を見た時にも
そんな感覚が 体を包み込んでいて
じっとそのまま
流れない涙を感じなから
空へ レンズを向けていました
台風が連れてきた大雨が数日続いて
やっと晴れ間を見た時は
ホッとしたけれど
涙が溢れて来そうな程
この青空を 待ち望んでいた…？
いいえ…そんなことはなかったのです
そして 虹色の光が
雲や空に散りばめられて
思わず『あっ』と
声を上げる程美しくても
涙の理由には
少し足りないような気がしたのでした
感情というのは 本当に面白い…。
涙も 泣きたいと想う気持ちも
自分のものの筈なのに
自分が涙を流そうとしているのではなく
自然に 理由さえ分からずに
ただ 湧き上がるように現れて
静かに去っていくものらしいから
不思議な揺れを 心の底に感じて
戸惑いながら やはり
『面白い。』
そう 思ってしまいます
＊＊＊
ある時 人生に影を落とした出来事が
例え 端から見て
どんなに悲惨であったとしても
そして 自分自身も
それは大きな出来事だと思っていても
泣きたくなったり 涙が流れると
決まっている訳ではないのだから
きっと 或る幾つかの条件が重なって
満たされなければ起こらない
・・・感情が揺れて動き出すのは
そういう現象なのかもしれません
そうだとしたら
秋の雨上がりの空を見て
泣きたくなるのは 何故だったのだろう
頭の隅で
どんな条件を満たしたのか
我が身のことなのに
まるで他人事のように
興味深く思ってしまうのです
綿菓子の縁のような淡い雲や
虹色の光 それから深い青空は
本当に大好きだから
心が動いて
感情が揺れた…。
それで好いかもしれません
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他の動物にも たぶん機嫌のよい時や
興奮した時はあるのだから
感情は生き物に備わった
能力の一つなのかもしれません
それは 大袈裟に見えるほど
目に見える姿や
潜行して 誰にも知られずに
けれど ものすごく強烈な感覚や
全く揺れず 動かないことも…。
自分のことしか分からない
なのに
自分のことなのに分からない
不思議な能力なのかもしれません
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イライラする時
モヤモヤする時
ウキウキする時
フワフワする時
曖昧な表現ですが
どれも感じたことの有る感覚です
もっとあやふやな『何となく・・・』
と 付けるならもっとあるかもしれません
それは 泣きたくなるほど
衝撃的ではないけれど
心に湧き上がる雲のように
少しずつ自分を覆っていって
囚われたように 気分に支配されていく…。
それほど 感情は強い力を持っていて
突き動かされてしまいます
感情に 浸りたい時もあるのです
夢見心地にしてくれるから
けれど もし
イライラやモヤモヤなら
大きく育てずに
ただ 在るものとして
飲み込まれずに 囚われず
隣で感じているくらいが
ちょうど好いかもしれません
感情が 何かのサインなら
上手に受け取れますように…。
今日はどんな感情が湧いてくるのか
楽しみにして…。
白い雲に覆われた空が
少しずつ青空に変わっていきます
あなたの街は 晴れていますか？
同じ空の下
あなたの幸せをお祈りします
mary
