大きな木の側で
此処に居る
私の声が聞こえるでしょうか…。
悲しいのは 何かを無くしたと
思い込んだからですか…。
それとも これから何かを
無くしそう だからでしょうか…。
時々 だけど苦しくなって
迷って仕方なくなると
あなたに会いたくなるのです。
数百年の時を経て 其処に根を張り
空に向かって葉を広げる
あなたに 会いたくなるのです。
そっと近くにいるだけで
生きている音が聞こえてくるようで
そして 安心するのです。
ただ会えたこと それだけが
嬉しくて…。
あなたが 何かを決めてくれたり
言葉を話すのではない けれど
シンとした その場所に居るだけで
それだけで なのに苦しみも
迷いもなくなっていく気がします。
無いものや 無くしそうに思うものは
数百年の時に重ねて見てみたら
有るかどうかも分からない
自分さえ 小さなものに思えてきます。
そうして涙が零れそうになるのは
嬉しいから それとも
悲しいからなのでしょうか…。
自分のことなのに 分からないことばかり
込み上げてくる この想いが有ること
それだけは分かります。
どこからか やって来て
心一杯 溢れ出すこの想い
両手でギュッと 抱き締めます。
苦しいことも 悲しいことも
嬉しいことも 楽しいことも
みんな私なのだから
在ることを 精一杯感じてみます。
そして 強くなりたくなるのです。
何者からも支配されず
侵害を受けることがないことを
信じられますように…。
この先も この想いを
抱くことが できますように…。
ホッとして 自分を感じられたら
また 暮らしへと帰って行きます。
命を尽くして生きるため
また来た道を帰ります。
再び 会いに来ることが
帰り道が始まったばかりなのに
もう楽しみになるくらい
あなたが抱き締めてくれた心は
こんなに元気に満たされました。
『ありがとうございます。』
そして
『また会える その日まで
あなたが健やかに在りますように。』
あなたにそっと触れた時
祈りながら置いてきた
私の想い。
届きますように…。
あなたが私の心を
抱き締めてくれたように
誰かの心を 抱き締められる人として
生きている時間を使えますように…。
あなたから貰った愛を
私は私の中で育てます。
そして いつか
誰かの許へ分かちます。
出逢えた人が幸せでありますように…。
あなたの幸せを お祈りします。
mary
