あなたへの手紙・日向真理愛

未完成の人生を生きる私が「あなたに会えてよかった。」そう手紙を書きます。

あなたへの手紙✨確かなこと


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在るものを  確かにするなら

 

疑わないこと

日々思い続けること

 

そして無かったことにしないで

大切に扱うこと

 

嘘をつかないこと

 

在る…と言うことを

自覚すること…etc.

 

確かさは  普通の日常の中では

余り大切にされることはない

 

色濃い  活き活きした

暮らしがあるから

 

けれど  一度

何か大切なものを無くしてしまうと

確かさは  とても重要で

 

分からない不確かなことが

不安や  恐怖そして怒りを

連れてくるのかもしれない

 

その大切な無くしものが記憶なら 

尚更に…。

 

昨年  認知症の権威であり

認知症を発症した長谷川和夫医師が

テレビの取材を受けていた中で

 

『確かさ』というワードが

度々  語られていたけれど

 

そして  アカデミー賞を受賞した 

名優アンソニー・ホプキンス氏が

認知症の男性を演じたという

『ファーザー』と言う映画

当事者の目線から見た世界を

映像にした作品らしい

 

外出の自粛が緩やかになって

 

友人からのお誘いの上映会は

荻久保則夫監督の『介護講談』

講談士 田邊鶴瑛さんが過ごした

認知症の義父との介護の日々を

記録した  ドキュメント映画

11/20

https://kaigo-kodan-movie.ne/20211120

 

 

・・・誰もが持っていた筈の 

確かさは  認知機能が衰えて

だんだん現実は別の形の

不確かな世界へ

 

認知症罹患者と介護する側は

相反するもののようだけれど

 

いずれは多かれ少なかれ

立場は入れ替わっていくのだから

 

ウィルスや細菌などの

外からの攻撃を受けたのでなく

 

自身の身体の老朽化が大きく影響し

不具合が起こる認知症

癌も  また同じ

人生の何処かで遭遇する確率は高い

 

 

未だ知らなくても

できるなら想像をして

 

確かな  心地好い空間

確かな  安らぎの時を

誰もが過ごせるように

 

今まで余り表立つことの無かった

認知症という不確かさを

映画や講演会や映像から

知る手懸かりを与えられて

 

・・・誰もがある筈の  確かさから

だんだん離れて  不確かさの世界へ

 

                      ***

 

長寿を手にした代償の形なのか

それとも  その先に

認知症にならなければ見えない

その先の世界があるのかは

 

なってみないと 

本人しか分からない

 

けれど  自分を自覚して

此処にいることを疑わず

確かさという真実の中に

今  居るのなら  

 

それは  とても大切で好い感じ

 

それ等を  味わい尽くすつもりで

お日様の光を浴びて  スキップして

 

そうでなくても

深呼吸して  季節の風に吹かれるなら

そこには  僅かな確かさがある

 

在るものを確かにするなら

 

疑わず  思い続け

嘘でなく  真実と共に暮らして

在ると自覚すること

 

曇り空に光が指して

明るくなったり  暗くなったり

そんな同じ空の下

 

この世界の片隅で

あなたの幸せをお祈りします

mary